MMO事件簿 2007年度
MMO関連で公になった事件の情報を、まとめて掲載しています。
情報のはっきりしないもの、不確定なものは省いています。
2007年度
2007/01/10:不正アクセス禁止法違反
「メイプルストーリー」の参加者がゲーム上のアイテム(武器)を、他人に勝手に売却される被害が相次いでいたことが8日までの県警の調べで分かった。
盗んだIDやパスワードを使って参加者本人になりすまし、アイテムを売り渡しているとみられる。県警は関東地区に住む中学生の少年の犯行とみて、不正アクセス禁止法違反の疑いで捜査している。
調べでは、少年は平成18年1月から8月ごろまでの間に、他人のゲーム参加用のIDやパスワードを不正な方法で入手。それを使って参加者本人になりすまして、その参加者のアイテムを別の参加者に売り渡し、利益を得ていたという。
被害者は県内の中学生を含む少年ら10人で、被害総額は約10万円とみられる。
少年はゲームの愛好者が集まるインターネット掲示板に「ゲームの攻略に役立つプログラムがある」と表示。プログラムにはパソコンのキー入力が分かる「キーロガー」を仕組み、ダウンロードすると、IDやパスワードが自動的に少年に送信されるように設定していたという。少年はこの方法で約40人分のID、パスワードを入手していたとみられる。ネットバンクに口座を開設し、アイテムの売却利益の入金に利用していたらしい。
昨年夏、県内の中学生から「ゲーム上の自分のアイテムが誰かに盗まれた」と県警に相談があり、事件が発覚した。
捜査関係者は「バーチャル空間上の小遣い稼ぎが犯罪行為に移行している。新たな少年非行の温床になりかねない」と危ぐしている。
2007/01/26:電子計算機損壊等業務妨害
「リネージュII」に中国から不正に接続させてサーバーをダウンさせたとして、熊本県警組織犯罪対策課は26日、電子計算機損壊等業務妨害の疑いで、熊本市渡鹿六丁目、中国籍の留学生O容疑者(23)を再逮捕した。
調べでは、O容疑者は昨年4月から5月にかけて、自宅に不正に設置したサーバー3台を通じ、中国からリネージュIIにアクセスさせ、運営会社の業務を妨害した疑い。
不正サーバー経由で一度に数十人がゲームをしたことで動作障害が発生。運営会社はサーバーを3回切断しており、被害額は約1000万円という。
O容疑者は「(運営会社の)サーバーがダウンするとは思わなかった」と容疑を否認しているという。
容疑者は昨年11月にリネージュIIで得たアイテムをネットのオークションで販売したとして、入管難民法違反(資格外活動)の疑いで逮捕されていた。
2007/02/19:不正アクセス禁止法違反
「ラグナロクオンライン」を、他人のIDを使って利用したとして、県警生活環境課と宇都宮南署は19日、鹿沼市の無職の女(34)を不正アクセス禁止法違反容疑で書類送検した。
調べでは、女は06年10月7日〜11月19日、宇都宮市の女性会社員(34)のIDとパスワードを勝手に使い、会社員になりすまして有料オンラインゲーム「ラグナロクオンライン」を計31回にわたり不正に利用した疑い。
女は高校時代、会社員と友人で、昨年8月、会社員をゲームに参加するように誘い、その際、会社員のパスワードも入手していた。
2人はゲーム上でグループを組んでいたが「初心者で、ルールを守らない会社員の存在がうざったいと感じ、ゲームの中で使うアイテム(道具)を盗み、削除しようと思った」などと供述しているという。
2007/03/16:不正アクセス禁止法違反
「ハンゲーム」に不正アクセスしたとして、兵庫県警生活安全企画課と神戸北署は16日、名古屋市の高校一年の女子生徒(16)を神戸地検に書類送検した。
調べでは、女子生徒は昨年8月、神戸市北区や沖縄県などに住む小中学生5人のパスワードで、計69回にわたってハンゲームに不正にアクセスした疑い。容疑を認めているという。
女子生徒はオンラインゲーム「ハンゲーム」で、自分の分身「アバター」をかわいく飾ろうと犯行を計画。
「このパスワードに変更するとアイテムが増える」などと嘘の内容のメールを5人に送り、指定のパスワードに変更させて不正にアクセスし、ゲーム内で服やアクセサリーなどのアイテムを盗んでいた。
昨年9月、被害に遭った神戸市北区内の女児(10)が同署に相談し発覚した。
2007/05/10:不正アクセス禁止法違反
「ハンゲーム」に不正にログインしたとして、岡山東署は10日、兵庫県加古川市八幡町上西条、無職H.K容疑者(23)を逮捕した。
調べでは、H容疑者は昨年6月3,4日に計6回、自宅近くの男性が使う無線LANの電波を盗用してネットに接続、岡山市の女性のIDとパスワードを無断で入力して「ハンゲーム」に不正にログインした疑い。
容疑者は女性のIDとパスワードをゲーム内のチャットで聞き出したとみられ、「合致してラッキーと思った」と容疑を認めているという。
女性が昨年7月、ハンゲーム上の仮想コインが減ったのを不審に思い、発覚した。
他人の無線LANの電波を盗用する「ただ乗り」に絡む同種事件の摘発は全国で2件目という。
2007/05/24:不正アクセス禁止法違反
「メイプルストーリー」に他人のIDとパスワードを使って不正にアクセスしたとして、愛知県警生活経済課などは24日、北海道出身の飲食店アルバイト(19)=東京都八王子市=ら少年4人を書類送検した。
ほかに送検されたのは、いずれも札幌市や北海道江別市に住む無職少年(19)や高校2年の男子生徒(16)ら。
調べでは、4人は名古屋市の大学2年の男子学生(20)のIDとパスワードを不正に取得し、昨年8月29日から9月1日にかけ計118回にわたり、オンラインゲームにアクセスした疑い。
「相手のアイテムが欲しかった」などと話しているという。
2007/05/24:恐喝
ネットゲームのチャットで知り合った女性から現金を脅し取ったとして、鹿児島県警霧島署は24日、恐喝の疑いで岡山県倉敷市大内、会社員K.H容疑者(27)を逮捕した。容疑を認めているという。
調べによると、K容疑者は3月26日ごろ、鹿児島県霧島市の介護士の女性(25)に「あんたの裸の画像をネットに掲示するぞ」などと、携帯電話に十数回にわたりメール送信し、指定した銀行口座に同28日、現金3万5000円を振り込ませた疑い。
女性とは2005年11月ごろ、ネットゲームのチャットで知り合い連絡先を交換。
ネット上の交際で女性から裸の写真を入手し、入院費などの名目で約100万円を借りたが、K容疑者が返済しないため、女性が連絡を絶つと恐喝メールを始めたという。
2人は面識はなく、女性が4月、同署に被害届を出していた。
2007/06/14:電子計算機使用詐欺、不正アクセス禁止法違反
オンラインゲームの仮想通貨を携帯電話ショップのデモ用端末を使いだまし取ったとして、高松北署などは14日、電子計算機使用詐欺と不正アクセス禁止法違反などの疑いで高松市の高校1年の男子生徒(15)と兵庫県の高校1年の男子生徒(16)を書類送検した。
調べでは、2006年11-12月、中学の同級生だった2人は高松市内の携帯ショップでデモ端末を使い、オンラインゲームのサイトに接続、計約22万5000円相当の仮想通貨をデモ端末で取得し、代金を支払わなかった疑い。
代金は携帯電話料金との一括支払いにすることができ、手続きには端末ごとに設定されたパスワードを入力する必要があるが、高松市の高校生が思い付いた数字を入れたところ偶然一致し代金は携帯ショップへ請求された。
携帯ショップのデモ端末を使った詐欺は全国で例がないという。
2007/07/20:不正アクセス禁止法違反
「ハンゲーム」に他人のIDとパスワードを無断で使ってアクセスしたとして、山口県警山口署は20日までに、不正アクセス禁止法違反の疑いで岡山県瀬戸内市牛窓町、私立大3年S.M容疑者(21)を逮捕した。
また一方、千葉県警でも同日、別の男性のパスワードを使って不正アクセスしたとして、同法違反容疑で書類送検した。
調べでは、容疑者は昨年12月4〜5日に計2回、山口市内の20代の男子大学生のIDとパスワードを無断使用し、「ハンゲーム」に不正にアクセスした疑い。
このほか、同年11月14日にも、千葉県市川市に当時住んでいた男性会社員(29)のIDとパスワードで、同サイトに不正アクセスしたという。
容疑者は「いたずらをしたかった。パスワードを割り出した時の達成感を味わいたかった」と供述しているという。
2007/07/26:電気通信事業法違反
中国から日本国内のオンラインゲームへ接続できるサーバーを無届けで自宅に開設したとして、大阪府警住之江署は26日、福岡市東区に住む留学生の中国人男性(26)を電気通信事業法違反の疑いで書類送検した。
調べでは、留学生は自宅にパソコン20台を設置してプロバイダーと契約し、中国からのアクセスを拒否している日本国内のオンラインゲームへの接続を中継していた疑い、留学生は容疑を認めているという。
留学生は中国内の仲間に持ちかけられ、昨年6月から今年5月までに報酬として計約350万円を得ていたという。
同署は中国内の仲間らがゲームに侵入してゲーム上の人気のあるアイテムを不正に取得し、日本人のゲーム利用者に転売していたとみている。
2007/09/06:不正アクセス禁止法違反
「ハンゲーム」に他人のIDを使いログインしたとして、京都府警ハイテク犯罪対策室は6日、兵庫県宝塚市の無職少年(17)を不正アクセス禁止法違反などの疑いで逮捕した。
調べでは、少年は2月26日、ハンゲームに京都市の飲食店経営者(33)ら2人のID、パスワードでアクセスし、それぞれのパスワードを変更した疑い。
ゲームで使うペット、髪形など2人のアイテム計29点を自分のものにしており、府警ではアイテムを盗む目的の犯行とみている。
2人のID、パスワードはサイトのチャット機能を使い、アイテム交換を持ち掛けるなどして聞き出していたという。
少年は、「持ち主に変えられないように、パスワードを変更した。ほかにも15個ぐらい盗んだIDがある」と供述しているという。
2007/09/07:不正アクセス禁止法違反
「メイプルストーリー」に不正アクセスしたとして、西尾署は、同署管内に住む小学6年生3人(いずれも12歳)を補導し、7日、児童相談所に通告した。
調べでは、3人は今年5月23日から26日までの間、それぞれの自宅で同級生のIDやパスワードを入力して、「メイプルストーリー」に不正にアクセスしたとされる。
今年5月下旬、同級生が保護者とともに同署を訪れ、「ゲームのキャラクターが無断で使われている」と相談し、不正が分かった。
3人は、ゲームに参加している同級生のキャラクターが見たくなり、同級生の友人からパスワードなどを聞きだして、計8回アクセスしたという。
これを受けて、同署は7日、管内の西尾市、幡豆、一色、吉良町の各教育委員会に対して、インターネットのルールやマナーを守ることを求める「情報モラル教育の推進」を依頼する文書を出した。
2007/10/18:不正アクセス禁止法違反
「テイルズウイーバー」に不正にアクセスしたとして、富士宮署と県警生活環境課は18日、大阪市の高校3年の男子生徒(18)を不正アクセス禁止法違反の疑いで静岡地検沼津支部に書類送致した。
調べでは、男子生徒は今年3月4日から5日にかけ、9回にわたり、富士宮市の男性会社員(29)と埼玉県の無職男性(29)のIDとパスワードを使い、「テイルズウイーバー」に不正に接続した疑い。
男子生徒はゲームソフトをダウンロードした後、「2ちゃんねる」に載っていた方法を使い、同ゲームに登場する他人のキャラクター名を入力すると、IDが出るように改変。
それらIDから類推したパスワードを入力し、他人のゲームアイテムなどを自分のキャラクターに移していたという。
男子生徒は「良いアイテムが手に入ると思ってやった。ハッカーになったような満足感があった」などと供述しているという。
2007/12/03:電子計算機使用詐欺
電子マネーの「ウェブマネー」約61万円分を不正に取得したとして、警視庁ハイテク犯罪対策総合センターと愛宕署は3日までに、北海道北広島市西の里東
IT関連会社社員M容疑者(28)ら5人を、電子計算機使用詐欺容疑で逮捕した。
ほかに逮捕されたのは、神奈川県伊勢原市石田 派遣社員W(34)、愛知県豊橋市下地町北村 派遣社員M(30)両容疑者ら。
調べでは、容疑者らはウェブマネー購入申し込み画面を書き換える事によりウェブマネーを不正に取得、1万円分を1000円で購入するなどしており、取得したポイントはアイテム購入などのオンラインゲーム決済に使用したという。
M容疑者が方法を発見し、知人の4人に広まった。
こうした手口の摘発は全国で初めて。
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